紅葉の撮り方をまとめてみました。【構図編】
こんにちは inoc です。
紅葉の撮り方を3回に分けてお送りします。
今回は、紅葉を撮る際の視点や切り取り方について書きます。
- 葉っぱの裏から光を透過して鮮やかに
- 木漏れ日を背景にして玉ボケを作る
- 頭上を見上げると モミジの天井
- 地面に積もった落ち葉 散ってなお美しい
- 地面すれすれに撮る
- 濡れたベンチや石に散らばったもみじ
- 水紅葉 - 水に沈んだモミジ 浮かんだモミジ
- 水の底のもみじ
- 和的な背景やモノを入れる
〇構図
葉っぱの裏から光を透過して鮮やかに
なるべく色や形がきれいな葉っぱを探します。これが結構難しいです。時期によっても、早過ぎるときれいですがまだ青かったり、終盤だと傷んでいたり。さらに、葉っぱの重なりが少なくて形がくっきりわかるものを探します。
葉っぱの裏側から、光を透過させて撮ります。そのままだと逆光で暗くなるので、露出補正をプラスして明るく撮るときれいに見えます。
太陽があたって鮮やかに輝いているところを背景に選んで、絞り開放で背景をぼかすとより華やかなイメージに。
木漏れ日を背景にして玉ボケを作る
木の枝の間や葉っぱの隙間から光が漏れていたら玉ボケチャンスです。絞りは開放で。
被写体になるべく近づき、背景はなるべく遠くにあるほうが玉ボケが大きくなります。
マクロレンズが便利です。
頭上を見上げると モミジの天井
高い木の下から、目線を上げるとこういう光景が見れます。そのままだと暗く写るので、露出補正をプラス2.0くらいにします。青空があれば入れましょう。
葉っぱだけでなく枝をシルエットにして入れたほうがメリハリが出ますね。
枝や木の幹を入れることで見上げている感がでます。
地面に積もった落ち葉 散ってなお美しい
目線を下に向けると落ち葉がいっぱいあって地面を彩っています。
風が強い時の直後がねらい目。まだ色鮮やかな葉っぱが風でたくさん落ちています。
場所によっては、積もった落ち葉をそのままにしてあるので、枯れ葉が積もってふかふか、もこもこに。なるべく踏みたくないですね。
地面すれすれに撮る
地面すれすれからあおることで、頭上一面を覆うもみじをトンネルのように表現しました。
濡れたベンチや石に散らばったもみじ
雨の後は路面や庭園の石などが湿り黒々して、その上に濡れたもみじがより鮮やかに映ります。
露出補正マイナスで撮っています。
モミジの木の下のベンチ 見事に濡れて漆黒に映えます。
水紅葉 - 水に沈んだモミジ 浮かんだモミジ
お寺などにある手水鉢(ちょうずばち)にはモミジの葉が沈んだり浮かんだりしてることがあり、水の波紋とともに撮ると「和の美」を感じます。
実はこれを撮るのは意外と大変でした。
空の光が映り込むと水面が白くなってしまうので、反射しない方向を見極めてうまく構図を決めます。水紋の輪をきれいに写真に残すには、シャッタースピードを上げます。水紋と水底の葉を両方写すため、絞りもやや絞ります。すると暗くなるので、ISO感度を上げます。試行錯誤しながらちょうどいい組み合わせを探ります。この例ではMモードで、SS1/1250秒、絞りF5、ISO1250です。フォーカスもマニュアルです。
水の底のもみじ
池に落ちて水に沈んでも光の具合でよりきらびやかに映ります。
落ちたばかりがねらい目です。水の中でも葉っぱはだんだんと色が褪せてきます。
水に沈んだ紅葉の上に、頭上の紅葉の木の映り込みを重ねました。
ピントをどこに持ってくるか迷いましたが、水面の波紋に合わせています。無風時に水面に合わせると木の枝などがきれいに写るのですが、ちょっとつまらない印象。風があって水面が少し波立っている瞬間を撮りました。
和的な背景やモノを入れる
紅葉で日本情緒を表現したいと、和的なものとの組み合わせを探してはトライしていますが、なかなかうまくいきません。もっとももっと精進します。